マネタリーベース(日本銀行)2017年6月
日銀マネタリーベースの伸びのペースは鈍化
2017年6月のマネタリーベースは459兆円で、GDP比で85%となった。
前月比で3兆円の増加だが、前年比で見ると67兆円となっており、緩和政策の目安である80兆円からは鈍化した模様。
今年に入ってからは前年比で80兆円を下回る月が続き、6月にはに67兆円までペースが鈍化。
テーパリング等出口戦略を考えるのは時期尚早
6月下旬に開かれた金融政策決定会合後の記者会見では、各報道機関から黒田日銀総裁に対して、テーパリングではないかとの指摘が相次いだが、総裁はこれを否定。金融緩和の枠組みであるイールドカーブ・コントロールの一環で、マネタリーベースの増加額が80兆円を下回っていると説明。マネタリーベースの拡大ペースを意図的に縮小しているわけではなく、長短金利操作の結果として67兆円になっているため、テーパリングとの指摘は適切ではなかろう。